私の絵画道

【最終回】終わりの無い道

 若い頃の絵というのは、技術に乏しいがパワーがあり、年と共に衰えるといわれますが古典絵画技法は年を重ねる毎にいい絵がかけます。 
 私は最初、油絵では印象を学びました。好き勝手に描いていて、塗れば塗るほど汚くなっていってしまった・・・何年たってもうまくならない・・・・ と、思ったそんな経験は誰しもあると思います。しかし、古典画を言葉で表現するならば、絵の具が澄んでいて塗れば塗るほど綺麗でそれでいて複雑な微妙な色が出せて、重みがある。しかし油絵でも、しつこく無いサラッとした仕上がり。離れて見たり、写真に撮ると、何度も塗り重ねているので奥底まで写り、重厚間が見られるのが特徴です。
 古典絵画法を研究し始めてから早20年。未だに、頂点が見えません。1年目、「解ってきた。」2年目、「まだまだだ・・・」3年、「うん?」4年、・・・段々と絵が変化していく・・・もっと勉強しないといけない課題と疑問がどんどん増えていき、自分なりに、いい絵になっていくのが目に見えてくる。その面白さが解れば止められない。 だから、うちの生徒で、10年以上通っている生徒たちは口をそろえて「絵は素質じゃない。根気と忍耐だ。」と言います。
私たちは絵だけでなく何事においてもそう思います。

 最近の習い事や、機械、道具、やる事なす事すべて『簡単、便利』という言葉が主流となっていますが、私はこの道に入ってから大好きだったこの言葉が嫌いになりました。『簡単、便利』でいいものが出来るわけが無いと思います。ごまかしの無い、『こつこつする』事を今の子供に伝えたい。

 
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保田三友紀