私の絵画道保田三友紀【第4話】古典絵画の出会い 、絵画に対する目覚め 子どもの頃は数多くの塾に通わせてもらいましたが、よく親の知らないところでサボったものでした。しかし唯一どんな日でも通ったのは絵画でした。運動会の朝も6時に未だ寝ている先生をたたき起こして登校前に描きに行きました。今から思えば考えられない程とても迷惑な生徒でした。そんな私でも本当に絵を好きになったのは高校になってからです。 10年間通った教室を1年間休会し、再び油絵を描きました。高三の時、あるきっかけから大作を描くことになり、絵画団体の公募展である新構造展に出品を勧められ、初入選となりましたが、絵画の描き方に疑問がわいてきたのは大作三枚目の時でした。 「これはぬり絵に過ぎない。絵じゃない!」と、思い始めたのでした。 いくらリアルに写生をしても端のものから出来上がり、余白を埋めているだけではないだろうか? と、その疑問が、解けたのはフランスでの講習でした。 私が初めて古典絵画を美術館で見たのは19歳の時でしたが、その時は「当時の昔の絵」としか見ていませんでしたし、どういう描き方をしているのかさえ全く分かりませんでした。 ポール=アンビーユ先生の手さばきは全くはじめて見た技法でした。とても新しい感覚なのに、古典絵画を基にしたものとお聞きして、自分が体験するまで訳が分かりませんでした。体験して初めて大事なのは画風というより、技法行程なのだと思ったのです。 現地で一週間毎日8時間描いて 仕上げて満足していましたら,「下書き」が出来ましたね。ここからこうしていきます。と、その絵を、真っ白に塗られてしまったのです! 私も夫もア然としてしまいました。 でも、その肯定が無ければ透明感が出ないのです。 帰国後からやっと、「描いている!」と言う実感がわき、大変貴重な体験でした。 (次回につづく) |