私の絵画道

【第1話】絵画入門。          保田三友紀

わたしは3人姉妹の末っ子です。昔から、何でも姉のすることが楽しそうで習い事から高校選びまで、ほとんど同じことをしたいと言う感じの環境でした。

  5歳の誕生日に、中の姉(Y子)と2人一緒に上の姉の通う絵画教室に入門。当時、地元で有名な先生が近所に住んでいたので学校でも、1度は絵を習った事があると言う子が多かった。私は小学生の頃、みんなの絵を見て、「絵が汚く濁っている子は絵を習っている子で、澄んだ色使いをする子は習っていない子の絵だ。」と判断していました。
なぜなら、基本が、「絵の具を混ぜて色を作る」だったので、混ぜ方を知らない私達は、やたらと絵の具を混ぜて、絵はいつも暗くて濁っていたのです。

  今から思えば綺麗な絵を描く、習っていない子は、本当に絵が上手な素質の持主だったのかもしれません。

 入門1日目、忘れもしません。クレパスで、先生が紙いっぱいにこんなにして描きます。と、熊の人形を一つ大きく描いたのを覚えています。その後、自由に好きなものをどのように描いても、先生は優しい方でみんな、ほめられていました。当時余り色んな事は教えられず自由に描くのが個性とされてきたのです。
  しかし、印象に残っていることは、いつも描く度にたった一筆、直されたこと。それは「影」の1本線でした。どんなに先生のまねをして影を入れたつもりでも弱かったのか4年間もそれが続きました。結局、それが出来るまで、次のことを習えなかったようです。それほどに「影」が立体感や奥行きに大事な基本だったのでしょう。
[影]それはデッサンのこと。 今の、私達の教室の根本ともいえる基本になっていたのです。
 子供の頃からの知らず知らずの経験が、後々自分の一生につながる事になろうとは夢にも思いませんでした。
 
                                                      
第2話につづく

アトリエ・つくし