私の絵画道

【第2話】あこがれの筆               保田三友紀

小学校に入ってからの教室の事。当時通っていた教室では、仕上がるまで何のアドバイスも無く自力で仕上がれば、先生の机の前にゾロゾロ並び、ひと筆直してもらっておりましたが、先生が一筆手を入れると、魔法のように、引き立ちました。

しかし、私が注目したのは筆でした。いつも先生は、たった1本の見たことのない太い筆で、細かい線も毛先でシュルシュルと使っていて、私はそれに憧れて、母にねだり先生に大阪から同じ筆を取り寄せてもらう事に。

高価なだけあって、とても描きやすく、細いところも先生のまねをして、その後はその太い水彩筆たった一本で描いておりました。

その頃から、なんて筆って大事なのだろう。と思いました。

私は、教室を始めてから、筆だけはとてもこだわりがあり、ずっと子供の筆の使い方を見ながら、現在も自分がやってみて、小さい子供にも一番使いやすい筆で、安価なものは無いか、を探して研究しています。

 油絵の場合は、子供も大人も画風によって、選ぶ筆も変わりますが、筆によって、本当に絵は変わります。私が見てきた生徒の経験上、子供の場合、上手・下手は才能ではなく道具の使い方で左右される。といっても過言ではないと思います。  

第3話につづく

アトリエ・つくし絵画教室